
RX 9060 XTへ換装したのでKdenliveの設定をNVENCからVAAPIへ切り替えた
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先日、MSI X570マザーボードのBIOSをアップデートした あとに RTX 3060 TiからRX 9060 XTへGPUを換装した。 ついでに M.2 SSDを増設してパーティション作成と自動マウントを設定した ので、ハードウェア周りはかなり入れ替わった。
そこで最後に見直したのが、普段使っているKdenliveの設定だった。
これまでの環境ではNVIDIA GPU向けの NVENC を使っていたが、AMD GPUへ変わったことで、そのままでは噛み合わなくなった。
今回はKdenlive側で実際に変更した内容だけをまとめておく。
以前のNVIDIA向け設定は Kdenlive v25とNVIDIA GPUで高画質動画編集したい にまとめているので、そちらの続きとして読むと流れが分かりやすいはず。 この頃はRTX 3060 TiなのでNVidiaドライバも入れたり別で準備が必要。
#結論
変更したのは大きく2か所だけだった。
| 項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| レンダリング | NVENC系プロファイル | VAAPI H264 |
| トランスコード | Lossy x264 I frame only (NVidia GPU) | Lossy x264 I frame only (VAAPI GPU) |
要するに、NVIDIA専用の NVENC を使っていた部分を、LinuxでAMD GPUが扱いやすい VAAPI ベースへ置き換えた形になる。
#なぜ変更が必要だったのか
NVENC はNVIDIA専用のハードウェアエンコード機能なので、GPUがAMDに変わるとそのままでは使えない。
Kdenlive上にプロファイル自体は残っていても、実際には利用できず、警告マーク付きで表示される状態になっていた。
これは設定が壊れているわけではなく、単に「このGPUではそのプロファイルを使えない」という意味の正常な表示だった。 なので、古いNVENCプロファイルを無理に触るより、AMD環境向けのプロファイルへ切り替えてしまう方が分かりやすい。
そもそもNVIlDIA GPUが挿さっていないので選択すらできなくなってるはず。
#Kdenliveで変更した内容
#レンダリング設定
レンダリング時に使っていた NVENC H264 VBR や NVENC H265 ABR などのNVIDIA向けプロファイルは、今回の環境では使えなくなった。
ここは素直に VAAPI H264 を使う形へ切り替えた。
以前の環境ではYouTube向けに NVENC H264 VBR をよく使っていたが、AMD GPUへ移行した今はその役割を VAAPI H264 に任せる形になる。
#トランスコード設定
編集前の変換に使っていた Lossy x264 I frame only (NVidia GPU) も、同じくNVIDIA専用だった。
こちらは Lossy x264 I frame only (VAAPI GPU) へ変更した。
I frame only のプロファイルを使っておくと、シークしやすくて編集も軽くなるので、この方向性自体はそのままで問題なかった。
変わったのは、GPUバックエンドが NVENC から VAAPI になった部分だけだ。
#NVENCに警告が出ていても慌てなくてよかった
GPU換装後のKdenliveでは、NVENC AV1 VBR、NVENC H264 ABR/VBR、NVENC H265 ABR などに警告マークが付いていた。
最初は少し気になるが、NVIDIA GPUが見つからない以上、この表示は自然な挙動になる。
むしろ分かりやすいのは、
- NVIDIA向け:
NVENC - AMD向け:
VAAPI
と頭の中で切り分けてしまうことだった。
今回の環境では NVENC を見る必要はほぼなくなったので、使うプロファイルを VAAPI 系に寄せておけば混乱しにくい。
#VAAPI H264で不安定な場合
RDNA系のAMD GPUでは、環境によって VAAPI H264 で不安定さやクラッシュが出ることがあるらしい。
もし挙動が怪しい場合は、以下を代替候補として見ておくとよさそうだった。
#ソフトウェアエンコーディングへ切り替える
libx264 ベースのソフトウェアエンコードにすれば、速度は落ちるものの動作は安定しやすい。
ハードウェアエンコードが怪しい時の逃げ道としては一番分かりやすい。
これはRX 9060 XTへの換装関係無く、RTX 3060 Tiの頃からフォールバックとして稀に利用してた。
#VAAPI AV1を試す
RX 9060 XTはAV1ハードウェアエンコードに対応しているので、VAAPI H264 ではなく VAAPI AV1 なら問題を避けられる可能性がある。
ファイルサイズや対応環境との兼ね合いはあるが、候補として覚えておく価値はありそうだった。
#まとめ
今回のKdenlive側の対応は、やってみるとかなりシンプルだった。
GPU換装によって使うAPIが NVENC から VAAPI に変わったので、レンダリング設定とトランスコード設定をそれに合わせて入れ替えただけである。
ハードウェア周りの変更は BIOSアップデート、GPU換装、SSD増設 で一区切りついていたが、普段使うアプリ側まで揃えてようやく移行完了という感じになった。 Kdenliveを日常的に使っているなら、この設定変更もセットで見ておいた方が後から戸惑わずに済みそうだ。